電脳けん玉職人

らくがき

オルダス・ハクスリー(大森望訳)『すばらしい新世界』

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素晴らしいディストピア小説だった。生産の管理、階級の決定、文化や宗教の否定あたりは「ザ・ディストピア」って要素だなと思うんだけど、「みんなはみんなのもの」というスローガンのもとでフリーセックスが奨励されるのは面白いと感じた。ただ、文明か野人かという二項対立は少し安易だったかなと思う。例えばジェンダー的な意識に関して僕はどちらも微妙だと思うし。


あらゆるディストピア小説に言われてることだとは思うけど、これはある種の予言の書かもしれないね。そして、1932年にこの作品を書いてしまったハクスリーは、本当にすごい。

 

2019年12月14日読了