電脳けん玉職人

らくがき

2019-12-04から1日間の記事一覧

稲垣重幸『ポルノグラフィの害悪再考』

ポルノグラフィ規制を支持したカナダのソピンカ裁判、およびその判事を批判する論文だけど、まずフェミニストを一枚岩で捉えすぎという指摘が、次に「女心と秋の空」とか「女史」という言葉を平気で使う無神経さの指摘ができる(差異派フェミニズムが男女の…

真部清孝『『ポルノグラフ』あるいはポルノグラフィックな支線の誕生』

●語の歴史 1769年にレチフ・ラ・ブルトンヌ『ポルノグラフ』において「ポルノグラフ」という単語を初めて使用したが、それは「売春について論じる作家」という意味。その後「ポルノグラフ」の意味は変わったため、「売春」に関する構成の著作において本著は…

江口聡『ポルノグラフィに対する言語行為的アプローチ』

1議論の背景 「道徳規範の維持」でなく「女性への差別撤廃」という観点から行われた、1980年代のマッキノンによる反ポルノ運動を取り上げ、それが「言論の自由」を侵害するものであるという批判が紹介される。 2 ポルノグラフィに対する1980年代までのアプ…